米の高温障害
2010年に、水稲で、高温障害による白未熟粒が多発しました。とりわけ、埼玉県が育成した品種である「彩のかがやき」の品質低下が著しく、経済的な損害も発生しました。この年の熊谷気象台における8月の平均気温は29.3℃で、平年値を2.5℃上回り、観測史上1位を記録しました。この夏の猛暑が水稲の高温障害を引き起こしたと考えられています。2010年の極端な高温障害は、特別な出来事だと思われますが、夏季の気温と1等米比率との間には負の相関があり、温暖化の進行は米の生産にマイナスの影響を与えると考えられます。